(※イメージ画像です)
こんにちは。
前回は「レイオフ」のコラムをお届けしました。
今回は経済に関するコラムです。
「経済の30年周期」という言葉を聞かれたことはありますでしょうか。
変化が大きいこの時代に、知っておいて損はない言葉です。
<経済の30年周期とは?>
経済活動が約30年周期で循環するという経済学上の概念です。
19世紀のイギリスの経済学者、ウィリアム・ホートン・フレンチによって
提唱されました。
フレンチは、経済活動が、
・膨張期
・停滞期
・不況期
・回復期
の4つの段階で循環するとしました。
<フレンチが唱えた経済の4つの段階>
①膨張期は、経済が活発に拡大する時期。
②停滞期は、経済の成長が鈍化する時期。
③不況期は、経済が縮小する時期。
④回復期は、経済が再び拡大に向かう時期。
フレンチは、この循環が約30年周期で繰り返されると主張しました。
その根拠として、以下の点が挙げられます。
<経済の30年周期の根拠>
経済活動は、技術革新や人口増加などの要因によって拡大するが、
その拡大には限界があります。
経済が拡大しすぎると、過剰生産や過剰投資などの問題が生じ、不況に陥ります。
不況は、経済の再編成を促し、新たな技術革新や人口増加などの要因によって、
再び膨張期に入ります。
フレンチの説は、その後の経済学者によってさまざまな検証が行われてきました。
その結果、経済活動が約30年周期で循環するという考えが支持されています。
<経済の30年周期の例外>
ただし、経済の30年周期は、必ずしも正確に当てはまるとは限りません。
実際、1990年代後半から2000年代前半にかけては、
長期にわたる経済拡大が続きました。
これは、情報技術革命などの要因によって、
経済の拡大の限界が拡大されたと考えられます。
また、経済の30年周期は、世界経済全体の循環であり、
個々の国の経済活動に必ずしも当てはまるわけではありません。
例えば、日本は、1990年代後半から20年以上にわたって経済が停滞しています。
経済の30年周期とは別の要因が影響していると考えられます。
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<まとめ>
このように経済の30年周期は、経済活動の一般的な傾向を表す概念であり、
必ずしも正確に当てはまるとは限りません。
しかし、経済の長期的な見通しを立てる上で、
重要な指標となることは間違いありません。